大阪堺市 自然療法サロン h o m a r e です。

前回は【 7. 背筋が自然に伸びている 】でした

8. 首や肩の凝りがなく体が柔らかい

自然治癒力と筋肉や関節などの柔軟性とは、どのような関係があるのでしょうか。

5月の新緑の季節。山々が新緑の色に染まる。若葉は生命力に満ちあふれています。触れてみると柔らかく柔軟性があります。

逆に生命力が低下し、枯れては落ちてゆく枯葉は、カサカサして硬くなっています。

しなりのある枝は柔らかく、硬い枝はポキッと折れてしまう。

人間も赤ちゃんは柔らかく、歳と共に何もしないでいると身体は硬くなります。

お腹の調子が悪くなると、下腹が張ってきて触ってみると硬くなっています。

肝臓が病気になり硬くなると肝硬変

血管が硬くなると動脈硬化

筋肉が疲労して、筋肉本来の能力が出ないときも、やはり硬くなっています。

健康な身体や、治癒力が発現している身体。それらと「 心身の硬い・柔らかい 」は大きな関係があるようです。

なかでも注目したい部位が「 肩と首 」です。

肩こりでお困りの方は、自分の健康力が低下していることに気を向ける人は、あまりいないかもしれません。

しかし、大きな関係があることに気が付いていただきたいと思います。

肩こりの原因は? 

→ 自律神経のバランス、または感覚神経の興奮

「 肩がこる 」ということは、身体組織が硬くなっているという事ですが、肉体労働を重ねて身体組織の限界能力をむかえ肩がこるのは、ある意味普通かもしれません。

しかし、現代人の肩こりは、肉体労働で身体組織が硬くなっているのではない方が、多いのではないでしょうか?

筋肉などの組織は、脳で柔軟性などをコントロールされています。

何がしかの理由により、脳が身体を守るために「 硬くしなさい 」と命令しているケースにおいて問題が発生します。

例えば、身体のバランスを崩している更年期障害の方・ストレスが慢性的にある方。

このような場合は、脳が身体を硬くしようとするメカニズムが働いているのです。

具体的には、自律神経の慢性的交感神経優位になると、身体は硬くなります。

このとき身体は、予測される活発な活動に備え、身体組織を硬直させ、外部からの衝撃・攻撃・侵略などに備えます。

ちょうど、野生肉食動物が食べものを求めて狩りをするとき、獲物を追い回すのでケガ・打撲などをしやすくなります。

ケガをした場合、その場所から細菌などが入り込んできて大変なことにならないよう、免疫の働きも外部から侵略してこようとする細菌に対しての免疫を高くします。

こうなると体内の内部の免疫力、つまりがん細胞を攻撃する内部免疫は低下し、免疫機能も外部に対しての免疫能を強くするようシフトします。

したがって、がんに対しての免疫が低下してしまうという事です。

慢性的な肩こりは、自律神経が交感神経優位に傾きすぎている可能性が高く、がん療法を考える上で、身体がガンと存分に戦う環境になっていないことが、免疫学的に想像できます。

とくに重要な部位は、首の周辺や後頭部の硬直です。

この部位は、人間の最も大切だとされている脳機能を守ろうとする本能的な働きや、身体調整バランスの状態がでやすい部位です。

自律神経のバランスが崩れていたり、ホルモンのバランスが崩れて、身体を活動させようとするホルモンバランスの状態になっている場合。顕著に表してくれる部位が、首周辺と後頭部です。

またストレスなどが慢性的にあり、身体システムが乱れている場合。

脳の神経系が働きすぎている場合(または逆の場合も)

このようなケースも、首や後頭部に身体の悲鳴が表現されてきます。

現代医学は、自律神経やホルモンなどを司る視床下部の働きに代表される、脳機能と神経ルート・筋肉との相関関係を見逃しているように思えますが

精神や身体活動・視床下部・筋肉の3つの相関関係を成り立たせている自律神経などの神経系・ホルモン・神経伝達物質は、免疫を考える際に重要です。

抗がん剤治療などで、身体がその処理にてんやわんやしている時、いつもより該当部位が硬くなっています。

脳梗塞で倒れた方も、同様の状態になっており、かなり強い硬直状態となっています。

放射線治療を終えたとき、照射部位周辺はやっぱり硬くなっています。

私たちが考えているより、はるかに身体は繊細で、治癒力の状態や体内バランスを駆使しながら対応しているのです。

自分の身体が調和し、自然治癒力が働いている精神も含めた体内環境がどうかは「 肩こりや首こり 」で自分自身で把握できるのです。

注意深く自分の身体と向き合っていれば、身体が硬い人でも、体調が良いときはいつもより柔らかくなっていることに気が付くでしょう。

逆に病気の時、ストレスがあるとき、睡眠不足の時、元気がないときは、身体が硬くなっている事にも気づくことでしょう。

自身の自然治癒力が豊かに働き、身体の内部調整機能が十分に働いて病気を未然に予防したり、自己治癒力で治そうとするときは、得てして身体は柔らかいのです。