大阪堺市 自然療法サロン h o m a r e です。

健康顧問の池内先生の投稿です。

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■腸内フローラならぬ・・・膣内フローラと子宮頸がん

日本でも2000年から子宮頸がんの患者さんが増加しているようです。報告によると、わが国では、子宮頸がん罹患数は毎年1万人を越し、死亡者数は年間3000人程度とあります。

WHOでは、子宮頸がんのワクチン接種を推奨していますが、日本では、ワクチンを接種した方の一部にて異常な副反応が話題になった関係で、以前ほど子宮頸がんワクチン接種推奨のマスコミ露出が少なくなったように感じます。

子宮頸がんは、他の多くのガンと異なり「ヒトパピロマウイルス」の感染により発症します。ですから原因がはっきりとしているガンです。

ヒトパピロマウイルスは150種類ほどのウイルスの型があり、その中で子宮頸がんを発症させるウイルスは15種類ほどのウイルスだそうです。

検査した女性の約25%に、このウイルスの陽性反応が出るとの事。その中でガンを発症させる高リスク型のウイルスタイプは、20代から30代の陽性反応のある方の8割から9割が、この高リスク型のウイルスタイプだそうです。かなり高い割合ですね。

しかし、高リスク型のウイルス陽性反応が出ているからと言っても、すべての方が子宮頸がんを発症するわけではありません。ごく一部の方に発症するわけです。

子宮頸がんが発症する女性と、発症しない女性との異なりは何なのか?次のような研究があります。

一般社団法人 関東連合産科婦人科学会にて、20代から30代の女性の子宮頸部細胞診を実施した結果報告です(2013年1月から2013年12月までの50歳未満の女性を対象に子宮頸部細胞診)。

細胞診の結果、細胞の異常度合とラクトバチルス菌と雑菌とおもわれるバクテリアを調べた結果の相関関係は次の通りです。

①炎症発生している 149人   

バクテリア検出70% ラクトバチルス検出36.9%

②軽度から高度の病変49人   

バクテリア検出88% ラクトバチルス検出18.3%

③中から高度異形成  50人

バクテリア検出100% ラクトバチルス検出 4.0%

④ガンと認識 13人

バクテリア検出100% ラクトバチルス検出 0%

子宮頸がんと診断された方はすべて、バクテリア検出100%で、ラクトバチルス検出0%!

このような診断結果により、同産科婦人科学会は次のように結論付けています。

【結論】細胞診所見が悪化進行するほどラクトバチルス検出率は減少し、雑菌と思われるバクテリアの検出率が増加していることが明らかになった。

ラクトバチルスの減少、バクテリアの増加という腟内清浄度の悪化がヒトパピロマウイルスの持続感染あるいは子宮頸部異形細胞発生に関与していること示唆された

・・・・とコメントしております。

ラクトバチルス菌は、乳酸菌の一種で、腸内では善玉菌として知られています。

ご自身がお母さんから生まれるときに産道を通ることで受け継がれていきます。

ラクトバチルス菌は、酸性物質をつくりだしますので、結果として雑菌であるバクテリアは繁殖しにくくなるのです。  

この産科婦人科学会の診断結果により、次のような推測が成り立ちます。

①膣内にラクトバチルス菌が生存していないと膣内環境が悪くなり雑菌であるバクテリアが繁殖する。

②それがヒトパピロマウイルスの生存を許してしまい、また膣内細胞に炎症が発生する。

③それにより細胞に異変が発生する。

④その状態が長く続くと、細胞の異常がだんだん大きくなり、やがてはガンに発展していく。

このような推測が容易に考えられると思います。

では・・・・なぜ膣内にラクトバチルスのような善玉菌が活力を失って膣内環境を悪化させたのか? 

①過剰な抗生物質による影響は当然考えられます。研究でも、抗生物質はラクトバチルス菌も殺傷しますので、腸内だけでなく膣内環境も適切な維持が出来にくくなる。実際に過度な抗生物質は、カンジダを増加させるとの研究報告があります。

②女性の社会進出に伴い、女性性の封印(適切な表現ではないですが、単にストレスという言葉を使用するより伝わりやすいと思って使用しました)が、婦人科系機能に影響を与え、ラクトバチルス菌のような善玉菌が定着しにくくなった。

そのほかにも生理用品などの影響もあるかもしれませんが、ヒトパピロマウイルスに感染したからと言って、必ずしも子宮頸がんになるわけではありません。膣内環境が良ければ、ヒトパピロマウイルスは自然にいなくなっていくのです。

経験からくる知恵とは面白いもので、海外のある国の文化では、膣内にヨーグルトを塗布する民間療法があるようです。ヨーグルトにはラクトバチルス菌が含まれています。

婦人科の病気の予防に、ラクトバチルス菌による膣内環境改善を行っていたんでしょうね。 

それと、フランスには膣ケアという方法も普及しているようです。この方法も、役立つかもしれませんね。

細菌との共生は・・・・もはや腸内環境だけにとどまらず、膣・肺や皮膚・・・口腔内でも、私たちの健康を守るために、大きな役割を担っているんですよ。ご注意くださいね。

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日本でも、膣ケア、またはフェムケアといってその大切さが取り上げられるようになっています。

女性はぜひ取り入れてほしいと思います。サロンでもお気軽にきいてくださいね。