大阪堺市 自然療法サロン h o m a r e です。
からだを温めることは良いこと。
よく耳にする言葉ですが、これがなぜ身体に良いのかを説明できる人は少ないです。実は、「ヒートショックプロテイン(以下:HSP)」と呼ばれるタンパク質の一種が免疫を高めてくれているというのです。
医療法人社団森愛会鶴見クリニックの鶴見隆史院長に聞いた『HSPのメカニズムや体に起こるさまざまなメリット、そして効率的にHSPを増やす方法などについて』の記事を抜粋。
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そもそもHSPって何なの?
▪️まずHSPとはどういうものですか
HSPは全身にある約60兆個もの細胞を修復・強化してくれる優れたタンパク質です。
もともと私たちの体の主成分はタンパク質ですが、糖や加工肉などの過剰摂取、精神的なストレスが原因で、体に害をもたらす「変性タンパク質」へと変わります。
そうなると、体が酸化・糖化状態となり、次第にさまざまな病気を引き起こしてしまいます。そんな変性タンパク質を正常なタンパク質に戻してくれるのがHSPです。
▪️HSPはどうすれば増やすことができるのでしょう
HSPはさまざまなストレスによって発生するため、ストレスタンパクともいわれています。
たとえば、断食。脳に必要な糖の供給が絶たれることで、脳が飢餓状態であると判断し、HSPが出現します。体の修復機能として話題になったオートファジーも、断食することで発生するといわれていますが、HSPと働きがよく似ているんです。
あとは感染症にかかったり、高所で過ごしたり、身体が酸化状態になったりするときにもHSPは出てきます。「何とかしなければ!」という体の防衛機能です。
そして、もっとも強くHSPを出すのがマイルド感温。つまり、入浴やサウナで体を温めるということです。
HSPを効率に引き出す“ホルミシス入浴”とは?
▪️HSPを引き出す効率的な入浴方法などあるのでしょうか
まずは40℃のお湯で10分、それから43℃ほどの熱めのお湯で5分、これを2セット行います。これだけでも、ものすごく汗が出ると思います。
ある程度お湯の温度は高いほうが良いですね。できれば、お風呂のフタなどで浴槽を密閉して、顔だけ出すなどすると効率良く全身を温めることができます。あとはホルミシス入浴ができるとベストでしょう。
▪️ホルミシスとは何でしょう?
低線量の放射線によって得られる効果のことです。体を温めるときには「遠赤外線が良い」と聞いたことありませんか?
でも遠赤外線は体の2cm奥までしか温めてくれません。ホルミシスなら約30cmまで通過します。文字通り、体の芯まで温めることができるんです。
▪️ホルミシス入浴は具体的にどうすればいいのでしょう
いちばん良いのは温泉。特にホルミシスが多いのは「ラジウム温泉」ですが、ラジウム温泉でなくとも、微量の放射線は出ています。とはいえ、なかなか毎日温泉に入ることもできませんから、温泉の素やミネラルの多い自然塩を入れるのも効果的です。
あとは、浴槽に入れるだけでホルミシス入浴ができるグッズも発売されています。気になる人はチェックしてみると良いと思います。
▪️HSPは美容にも効果があると聞きました
皮膚の細胞も修復してくれるので、美容効果もあります。たとえば、ニキビができたとき、自分で潰してはいけないと言われたことはありませんか?
自分で潰してしまうとネクローシス、つまりは壊死してしまいニキビの跡がボコボコできてしまいます。もし、潰さずにHSPに修復してもらえれば跡が残らず、肌はキレイになるんです。
またシミやシワなどの要因のひとつである「リポフスチン」という皮膚毒があるのですが、これもHSPで肌をキレイに保つことができます。リポフスチンは小麦のお菓子を食べると出てきてしまうので、食べないに越したことはないのですが……。もし食べてしまったら、しっかり入浴してHSPに働いてもらうと良いでしょう。
以上です。
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このヒートショックプロテインは、身体を温めると増えるのです。酵素風呂に入浴すると、怪我が早く治ったり、やけどや日焼け、虫刺され、運動時の筋肉痛などに効果を発揮するのも、ヒートショックプロテインが大量に細胞で作られるからではないでしょうか。
お客様の体験談から、そのように考えています。
ヒートショックプロテインは、酵素風呂に入った翌日くらいから体内の量が増加しはじめます。
そして2日目がピークとなり、その後は徐々に低下して7日目には、ほぼ依然と同様の状態となるようです。残念ながら、長い間持続することは無いようですので、定期的にご利用いただくことをおすすめしている理由がここにあります。
酵素風呂の桶内の温度は60度前後でご利用いただいていますので、通常の入浴法よりも、体内の各細胞からつくられるヒートショックプロテインが多く分泌されるわけです。
ここにも温活として酵素風呂の有意性がご理解いただけると思います。
40代を過ぎると、不調や病気の予兆が出てくる年代です。いま一度、自身の身体・健康に意識を向けてみてはいかがでしょうか。
〈過去記事〉
「 身体を温める『温活』が、なぜ健康法と美容にいいのか? 」