大阪堺市 自然療法サロン h o m a r e です。

▪️減塩は健康を損なう場合があり、死亡リスクも高める

〜東海大学海洋学部 元非常勤講師 橋本壽夫先生の論文より〜

オーストラリアの新聞The Sydney Morning Heraldに塩論争と題して、減塩の危険性を指摘する警告記事が掲載され、「減塩の救命効果はなく、かえって危険性があることを知りながら減塩を勧めている。」と題して、オーストラリア政府を名指ししております。

我が国の日本も減塩政策が声だかに叫ばれており、ポテトチップスも減塩商品が並んでいます。健康を気にするならば、ポテトチップスを食べないようにすることが重要だと突っ込みを入れたくなりますが。

また日本の発酵食材の代表である味噌も、減塩味噌が並んでいます。減塩することにより発酵が低下してしまい、健康効果がやや劣ってしまうと言う事実があるにもかかわらずです。

日本でも多くの方々が、減塩は身体にいいとお考えの方も多いと思います。世界で発信されている医療健康情報から、東海大学海洋学部  元非常勤講師 橋本壽夫先生のインタビュー記事よりご紹介したいと思います。

①1型糖尿病患者2,807人によるフィンランド人の研究では、最低・最高の塩摂取量の人々は両方とも死亡率が高く、中間層の大多数は健康であった

→ これは塩分が少なすぎても、極端に多すぎても死亡率が高いという事になります

② 心臓血管疾患歴のない3,681人についてのヨーロッパ人の研究で、最高塩摂取量の人々で0.8%の死亡率と比較して、最低の塩摂取量の人々では4.1%を示した

→ この研究では、最高塩分摂取量の人間よりも、最低の塩分摂取量の過多の方が、死亡率が5倍以上高いという報告となります

③ 28,800人のカナダ人による大規模な研究で、最低塩摂取量の人々はよく死に、最高摂取量の人々でも同様だった。塩摂取量が現在勧められている3-4倍に達するまで、高塩食の有害な影響はなかった。保健当局により勧められている摂取量では、しばしば死ぬことがあり、心臓血管疾患にも罹患しやすい低摂取量グループ内に十分入っていた

→ 日本人は世界的に見ても塩分量が多い国です。醤油文化が関係していると思います。

世界保健機関 (WHO) が推奨する成人の塩分摂取量は、一日5グラム以下と定められています。

この5グラム以下の3から4倍に達するまでは塩分の有害な影響はないという事ですが、日本の調査で見て見ると、ある年の一日の男性の塩分摂取量は

全国平均   11.8g

多い地域   12.7g

少ない地域  11.0g

・・とあります。この調査研究によると、一日15g~20gの塩分量だと問題はないという事になります。

④ 4件目は非営利団体であるコクラン共同研究の論文で、6,200人の塩摂取量と死亡率との関係を調べた7件の試験では、塩摂取量と死亡率または心疾患との関係を示す強い証拠はなかった。163件の研究を別々にレビューした論文では、減塩は心臓の悪い患者と両タイプの糖尿病患者では有害であるように思えると述べている。

→ 非営利法人 コクランとは・・・1992年に英国政府が国民保健サービスの支援のための研究調査機関として設立し、 世界13カ国15カ所にコクランセンターが設立されている。

以上のような調査論文となります。極端な食塩摂取であれば問題となるが、日本人が平均的に口にしている塩分であれば、問題ないという結論に至ります。

これはある年の、日本有数の長寿県である長野県の調査にも表れています。長野県は全国でもトップクラスの長寿県ですが、県民の塩分摂取量もトップクラスです。

減塩にも死亡リスクがあるようですから、気を付けていただきたいと思います。

また、塩は出来るだけ自然塩を、食卓で利用していただきたく願います。